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発生原因と防止対策















延性破壊
延性破壊
内容 この破壊は、ある金属材料が有する強度よりも、大きな応力が作用することで生じるものであり、その破面には、ディンプルと呼ばれる窪みが無数に形成される。
原因
  • 設計時に推定した応力≦実機で発生する応力となった(過酷な使用条件)
  • 過大な残留応力に対して、機械的(装置運転時等)に発生する応力の重畳
  • 材料選択不適性(強度不足) など
一般防止対策
  • 材料の変更(強度向上)
  • 肉厚等の増幅による強度回復 など
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脆性破壊(狭義の)
脆性破壊(狭義の)
内容 この破壊は、体心立方晶に存在しているへき開面と呼ばれる結晶面をき裂が伝播し、破壊に至るものであり、その破面にはリバーパターンが形成される。
原因
  • 材料中の不純物(特に、リンや酸素)が多い(例、リムド鋼)
  • 使用環境が低温となった
  • 靭性の小さい加工(鍛造)方向と応力作用方向が一致した など
一般防止対策
  • 材料の変更(キルド鋼やNi含有鋼)
  • 応力作用方向に対する加工(鍛造)方向の変更 など
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水素脆性
水素脆性
内容 この破壊は、原子状の水素が材料中に侵入することで原子間結合力を弱めるために生じるものである。
原因
  • 37HRC以上の硬度(強度)を有している材料を使用している(特にボルトでは、強度区分12.9が非常に感受性が高い)
  • めっき施工後や酸洗後のベーキング処理の未施工または時間不足 など
一般防止対策
  • 材料の変更または熱処理等による強度変更
  • ベーキング処理の施工または条件変更 など
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応力腐食割れ(狭義の)
応力腐食割れ(狭義の)
内容 この破壊は、腐食孔内部で生成した塩化水素等によりphが低下し、ますます、き裂(腐食)伝播が加速するため、生じるものである。
原因
この破壊は、残留応力,環境,材料の三要素が重畳すると、起こるとされている。
(例)
 [材料]
  オーステナイト系ステンレス鋼
 [環境]
  塩素環境下
 [応力]
  加工等に伴うもの
  など
一般防止対策
上記の三要素の内の一つ以上を解消する
(例)
 [材料]
  耐応力腐食割れ感受性の低い材料への変更
(例、フェライト系ステンレス鋼)
 [環境]
  インヒビタ(腐食抑制剤)の使用や材料表面でのコーティングによる腐食環境との遮断
 [応力]
  応力除去焼なましの施工やショットピーニングによる圧縮残留応力の付与
  など
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クリープ破壊
内容 この破壊は、高温下において、静荷重が作用した場合、原子の拡散によるボイド(孔)や粒界き裂を生じる。それに伴い、ネッキング(絞り)等の変形が起こり、結果としてき裂(破壊)を生じるものである。
原因
  • 設計時に推定した応力≦実機で発生する応力となった(過酷な使用条件)
  • 材料選択不適性(耐クリープ性の不足) など
一般防止対策
  • 材料の変更(高温強度の高いもの) など
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疲労破壊
疲労破壊
内容 この破壊は、ある金属材料に繰返し応力が作用した場合、すべり等を伴い、その部分を起点として、き裂が伝播し、最終的に不安定破壊に至るものである。
原因
  • 設計時に推定した応力≦実機で発生する応力となった(過酷な使用条件)
  • 過大な残留応力に対して、機械的(装置運転時等)に発生する繰返し応力が重畳した
  • 材料選択不適性(疲労強度不足)
  • 形状や表面粗度の不適性(応力集中による疲労強度の低下) など
一般防止対策
  • 材料の変更
  • 肉厚等の増幅による応力分散
  • 形状の変更(特にコーナーR部)
  • 研削加工条件の変更(特に粗い加工傷)
  • ショットピーニングによる圧縮残留応力の付与 など
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熱疲労破壊
熱疲労破壊
内容 この破壊は、繰返しの冷却・加熱で、この熱膨張差により表面にき裂が発生・伝播して、最終的に不安定破壊に至るものである。
原因
  • 設計時に推定した応力≦実機で発生する応力となった(過酷な使用条件)
  • 材料選択不適性(熱疲労強度不足) など
一般防止対策
  • 材料の変更(高温強度の高いものや、熱膨張係数の小さいもの)
  • ショットピーニングによる圧縮残留応力の付与 など
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腐食疲労破壊
内容 この破壊は、腐食環境下において、繰返し応力が作用した場合、き裂が発生・伝播して、最終的に不安定破壊に至るものである。この破壊の特徴としては、通常、現れる疲労限度が、現れないことや、大気中等に比べて時間強度が低くなることである。
原因
  • 設計時に推定した応力≦実機で発生する応 力となった(過酷な使用条件)
  • 過大な残留応力に対して、機械的(装置運転時等)に発生する繰返し応力が重畳した
  • 過酷な使用環境
  • 材料選択不適性(腐食疲労強度不足) など
一般防止対策
  • 材料の変更(耐食性が良く、疲労強度の高いもの)
  • インヒビタの添加による腐食の影響緩和
  • コーティングや塗装等による耐食性の確保 など
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粒界液化割れ(破壊)
粒界液化割れ(破壊)
内容 この破壊は、特に溶質原子が偏析しやすい粒界において、その部分が低融点であると、加熱することで液相(膜)が形成され、応力が作用した場合、破壊に至るものである。
原因
  • 材料中における低融点の不純物等の含有量過多
  • 低融点物質の粒界への外部からの侵入
  • 過酷な使用環境や熱処理環境等(特に温度) など
一般防止対策
  • 材料の変更
  • 熱処理時における温度の徹底管理
  • 溶接時におけるCu(防錆用めっき)の侵入防止(使用を避ける) など
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関連情報
ウェブマガジン連載: 1.疲労破壊とは?
2.疲労破壊の起き易い箇所とは?

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