技術分野

化学

事例・実績

高温X線回折測定(高温XRD・MAX 1200℃)

概要

 弊社の高温X線回折(高温XRD)装置は、半導体検出器と高温加熱アタッチメントとの組み合わせにより、物質の加熱(または雰囲気加熱)による変化 ・変態などの反応過程をリアルタイムで知ることが出来きます。

 従来型の検出器では、試料によって短時間で急速に相変化してしまうものもあり、経時相変化測定が不可能でしたが、本回折装置では半導体検出器による超高速のXRD測定を行うことで、動的な変化を追従した測定が可能になりました。

  • X‘Pert – PRO  MPD 高温X線回折装置
    X‘Pert – PRO MPD
    高温X線回折装置

応用分野

 ●固相反応の追跡 
 ●相転移の測定 
 ●酸化反応の追跡 
 ●固溶の測定

 図 1,2に水酸化カルシウムの340~410℃における温度可変測定例を示します。

 350℃でCaOの回折線が現れはじめ、410℃ではCa(OH)2の回折線は観測 されなくなり、 CaO相への転移が完了したことが確認できます。

  • 図 1. Ca(OH)2温度可変測定例
    図 1. Ca(OH)温度可変測定例
    昇温速度20℃/min 測定時間 2分
    (1スキャン)
  • 図 2. Ca(OH)2温度可変測定例
    図 2. Ca(OH)温度可変測定例
    〔 32~39°拡大プロファイル 〕

試料加熱高温アタッチメントの特徴と仕様

 ●各種ガスフロー可能 
 ●サンプルスピナー装着
 ●加熱温度範囲:室温 ~ 1,200℃