技術分野

材料評価

事例・実績

弁からの流体漏洩

材質 Al鋳物(詳細は不明)
使用条件 流体:空気
事故/
損傷状態
  • 内部は、複雑な構造をしており、その肉厚部の隅R部に微視的な孔が形成されていた。
  • 微視的な孔の周囲や内部では、樹枝状晶(デンドライト)が見られた。また、断面において、流体が漏洩した部分の隅R部と肉厚部では、無数の樹枝状晶が見られ、この部分で引けを生じたことが明瞭である。
  • 肉厚部の肉厚(7mm程度)に対して、R形状は2.5~3mm程度とかなり小さく、ホットスポットが形成されやすい状態であったと言える。
結論
(推定原因)
隅R部でのホットスポット形成(潜熱の放出が阻まれた)による引け(隅引け巣)の発生に伴った流体漏洩
対策
  • R形状の変更{肉厚(T)に対するR形状を同等かそれ以上の大きさ(T≦R)}による潜熱の放出促進(ホットスポットの形成防止)。
    (他の対策もあるが、今回の不具合の場合は、上記が最も実施しやすく、かつ良い方法であると考えられる)

調査結果