防水という言葉から、時計、デジタルカメラ、シェーバー・・・などを連想される方も多いでしょう。防水仕様の製品は、家電製品等に限らず、みなさんの身の回りにもたくさんあります。
例えば、大雨の日に自動車に乗っても、車内で雨漏りすることはなく、普段と同じように走ることができるでしょう・・・私達は当たり前のことと受けとめていますが、自動車も部品レベルから本体レベルまでこれからお話しする防水試験等を実施し、クリアしているからこそ、雨中でも安全に走行可能と言えるのです。
防水試験とは、水が存在する環境下での機器・部品の防水性能を調査する試験であり、国内では、電気機器・自動車などの製品において、それぞれJIS規格が制定されています。防水試験は、広い意味では、水の浸入に対する防水性能を確認する試験ですが、通常は、防水試験≒IP試験として使用されることが多く、当社においても、防水試験については「IPX2の試験」というようにIPコードでご依頼いただく場合が多いのが事実です。
では、その防水試験規格の代表格であるIP試験についてご紹介します。
正確にはIP試験という名称の試験はありませんが、通常IPコードが定められた試験(下記参照)のことをIP試験と呼んでいます。
JIS C 0920「電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)」
JIS D 5020「自動車部品-保護等級(IPコード)-外来物、水及び接近に対する電気装置の保護」
IPコード(International Protection code)とは、国際的に定められた製品などの外郭の保護等級(どの程度の外来物や水に対して保護可能か)を示すものであり、例えばIP56というように二桁の数字で表されます。二桁の数値の前の数字(=5)は第一特性数字と呼ばれ、外来固形物や接近に対する保護等級を示し、後の数値(=6)は第二特性数字と呼ばれ、水に対する保護等級を示します。
「IP56」という場合、第一特性数字の「5」は、外郭が防じん形(じんあいの侵入はあっても動作・安全性には支障がないレベル)であることを示し、「6」は、外郭が暴噴流に対しても保護可能な外郭(強力なジェット噴流水がかかっても有害な影響が生じないレベル)であることを示します。
IPコードに定められた防水試験だけではなく、お客様のご要望に応じた試験が可能であり、温水や海水による防水試験、低温海水によるシール性能確認試験、恒温恒湿槽を使用した環境試験と組み合わせた試験にも対応しております。
その一例を下記に示します。
- 温水による防水試験
- 海水または低温海水(0℃)によるシール性能試験
- 熱衝撃試験(低温水への浸漬と高温環境での曝露試験を組み合わせた試験)
- アイスウォーター試験(0℃海水への浸漬と高温環境での曝露試験を組み合わせた試験)
また、これら防水試験等を実施するだけではなく、電圧・電流・圧力の測定等による試験中の試験品動作状況の確認や、試験後の同様の測定についても実施可能です。
今回ご紹介しました防水試験の他にも、防じん試験(IPコード第一特性数字5および6の試験)にも対応しています。3.6m×2.5m×3mHの大型防じん試験設備を有しており、大型機器・設備の防じん試験、防水試験の両試験について実施可能です。
また、低温・高温環境下での環境試験、メタリングウェザーメータによる超促進耐候性試験、腐食性ガス雰囲気での加速試験など、各種信頼性評価試験を実施しておりますのでご要望がありましたら、お気軽にご相談下さい。