技術分野

化学

技術レポート

全反射X線光電子分光分析装置

 X線光電子分光分析装置(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy、別名ESCA:Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)は、X線を物質表面に照射し、表面数ナノメートル領域より放出される光電子のエネルギー測定により物質表面の構成元素、化学結合状態の分析を行います。

ESCAとは:

 高性能な全反射機能を持つXPSにより、極薄膜の極微量元素分析(定量、化学結合状態分析)が可能です。

 本装置を用いて、以下のような分析・測定業務を実施しています。

 例えば、図1、2は、表面処理したステンレス鋼の測定例です。

 図1は、深さ方向の元素分布を表したグラフであり、表面直下にクロムリッチな層が存在すること、酸化膜の厚みが約50Åであること、などの表面近傍状態を示しています。

 図2は、鉄の結合状態の変化を深さ方向に表したグラフであり、鉄の結合エネルギーが、表面と内部で変わっており、表面は酸化物、内部は金属と同定できます。