技術分野

受託研究・評価試験

技術レポート

浸漬試験、暴露試験

1.概要

 当社では製品や材料(金属、樹脂、ゴムなど)の信頼性評価試験の一環として、各種雰囲気での浸漬試験や暴露試験を実施しています。

2.特殊環境下での浸漬/暴露試験の一般的な実施例

 特殊環境での浸漬/暴露試験は、対象となる材料や製品について、実機条件等を模擬した特殊雰囲気に浸漬または暴露することにより、特殊環境下での性能評価や耐久性を確認するものです。

ガス暴露条件 液体浸漬条件 その他条件

塩化水素
アンモニア
二酸化炭素(CO2)
窒素酸化物(NOx)
硫黄酸化物(H2S, SO2)

混合ガス

酸性水溶液(硫酸、塩酸等)
アルカリ性水溶液(苛性ソーダ等)
作動油
有機溶剤

混合液体

高温、低温
恒温恒湿
真空
粉じん環境

水噴霧、水圧

3.特殊環境下での浸漬/暴露試験の具体的な実施例

(1)石こうスラリー浸漬試験

石こうスラリー浸漬試験 実機模擬液(石こうスラリー)における試験品の寿命推定試験

試験温度: 125℃

試験圧力: 約0.2MPa

(2)混合ガス流腐食試験

混合ガス流腐食試験 JIS C 60068-2-60「混合ガス流腐食試験」に準拠したガス曝露試験

ガス種類: H2S, NO2, Cl2, SO2 混合ガス

4.浸漬/暴露による加速試験

 実機条件に応じた浸漬/暴露試験だけではなく、試験温度や濃度条件などを調整することにより、各種試験の加速試験を行うことも可能です。

アレニウスモデル概念図

 さらに、加速試験と適切な評価試験(強度試験など)を組み合わせることによって加速倍率を推定し、対象となる製品や材料の寿命を推定することも可能です。

 温度依存性のある試験品については、温度ストレスに関する経験則として一般的に用いられているアレニウスモデルを使用した寿命予測も行っています。
 アレニウスモデルによる寿命予測を行う場合、温度をパラメータとした浸漬/暴露試験を行い、その温度条件による寿命(故障、作動不良等が発生するまでの時間)をプロットし、そのアレニウスプロットから対象となる温度(この場合実機条件での温度が多い)での寿命を求めます。
 そのアレニウスモデルの概念図を右図に示します。

 その他にも、温度が高いほどクリープ変形が起こりやすい樹脂材料などの場合は、強度試験と組み合わせることによって、ラルソン・ミラー式に基づいた寿命推定試験も実施しています。
 ラルソン・ミラー式に基づいた寿命推定試験も、アレニウスモデルの場合と同様に温度条件をパラメータとした浸漬/暴露試験を行い、その温度条件における強度から対象となる温度での寿命を求めるものです。