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技術レポート

水圧サイクル試験

 当社では、各種製品・材料等の使用環境に応じて、高温・低温・高圧・真空・粉じん雰囲気・腐食雰囲気など様々な特殊環境下での各種の試験を実施しています。ここでは、特殊環境下での試験の一つである「水圧サイクル試験」についてご紹介します。

1.水圧サイクル試験について

 水圧サイクル試験は、試験品に高圧の水圧を一定の周期で繰り返し与える試験であり、繰り返しの内圧を受ける機械部品、高圧下で使用される容器・継手・バルブなどの耐久性・耐圧性能・安全性を確認したい場合などに適用されます。
 例えば、ステンレス協会規格のSAS322では、「内圧繰返し試験」として0~4MPaの圧力サイクルを1サイクル4秒にて10,000回行い、試験後に異常が認められないことと規定されています。
 上記のような公的規格に準拠した試験を始め、お客様のニーズに応じた圧力やサイクル数での試験が可能です。

2.水圧サイクル試験装置について

 試験装置は、ハイドロポンプ、水タンク、電磁弁、制御装置などから構成され、減圧弁の調整やタイマーの設定により、所定の圧力・サイクル数で試験を行います。
 当社の水圧サイクル試験装置外観を写真1(低圧用)および写真2(高圧用)に示します。
 低圧用装置の試験最大圧力は約40MPa、高圧用装置の試験最大圧力は約140MPaです。使用流体は各装置とも水です。
 ご要望により約200MPaまでの耐圧試験や、破壊試験も実施可能です。

 

 本装置では、到達圧力、サイクル数等を設定・調整した後、所定サイクル数まで自動運転を行います(24hr運転)。
 また、試験品と装置本体とを接続する配管材を準備すれば、幅広いサイズの試験体に対応可能です。
 これまでにφ10mm~φ150mmサイズの配管、フレキシブルチューブ、高圧用バルブなどの試験品についての試験実績があります。
 また、試験時の圧力は装置付属の圧力センサで測定し、PCに連続記録することによって、試験後に図1に示すような試験時の圧力波形図を作成します。

図1 試験時の圧力波形図

図1 試験時の圧力波形図

3.試験後の気密性確認について

 一般的に、水圧サイクル試験後には、試験品にガス圧力等を加えた気密検査を行いますが、発泡液や圧力計等による目視検査だけではなく、ヘリウムリークディテクターを使用した精密検査にも対応可能です。
 ヘリウムリークディテクターによる漏れ確認では、発泡液等では検知できないレベルの微小の漏れ量を検知することができます。
 さらに、常温での気密検査だけではなく、所定温度条件下での気密検査も可能です。例えば、水圧サイクル試験後に、極低温環境下での気密検査を行いたいというような特殊なご要望にも対応できます。