オアシス
自転車の魅力
 みなさん、自転車には、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
 私にとって自転車は、気軽にどこかに行くための足です。ただの足ではあるのですが、自動車と同じように遠くまで行くことができる足です。
 自動車と異なるのは、街の匂いや音、雰囲気を含め、情景を感じ取れる足で、しかも自動車よりかなり気軽にどこへでも行けます。

『自転車』との出会い

 中学を卒業した頃、友人と3人でテントを担いで自転車で淡路島を一周しました。
 乗っていたスポーツタイプの自転車は、ロードバイクと比較すると10kg程重く、ママチャリに毛が生えたような代物でしたが、自転車の魅力にハマっていました。
淡路島一周時の様子
 家を出て、明石まで2時間ほど走り、そこから連絡船に乗って淡路島へ渡りました。反時計周りに走り始め、慶野松原でテントを張って友人の体力が回復するまで宿泊しました。そこからひたすら走って、家まで帰ってきた頃には、手はしびれ、足も震えて、まともに立てない状態でしたが、時間を気にせずに長い旅行をしたのは、これが初めての経験だったと思います。
 23歳の頃、思いがけず手に入れた10万円を握りしめ、大阪の見知らぬ自転車屋さんに駆け込み、当時のハイブリッド自転車、今でいうクロスバイクを手に入れました。
 パナソニックのスプリングボックという名の自転車で、細く綺麗な青色のフレームがかっこ良くて即決で購入しました。それから2年ほぼ毎日、京都の深草(伏見稲荷辺り)から松ヶ崎(宝ヶ池辺り)まで、アルバイトと通学のために、片道約15kmを往復することとなりました。
 その後、約25年間、静岡、茨城、大阪、兵庫といろんな所を転々とし、この自転車で走ってきましたが、街ごとにいろんな雰囲気がありました。
 真夏の静岡では、富士山から夏とは思えないさわやかな風が吹いてくることや、淡路島では、玉ねぎの香りが強く感じられるなど、その地域の香りから特産、特色が分かったりします。
 電車や車で街に行っただけでは感じられない、自転車だからこそ感じることができる感覚だと思いますが、街が変わると、不思議なことに、思った以上に雰囲気が変わります。

『自転車』のその後

 さすがに、25年も同じ自転車に乗ってきて、いろんな箇所に限界を感じてきたのですが、捨てるに捨てられず、最終的にその自転車は弟に譲り、自分はロードバイクに乗るようになりました。
現在の自転車(上:妻用,下:私用)
 最近では、自転車のカスタマイズに挑戦しています。
 アルミホイールの最高峰と言われるフルクラムレーシングゼロを手に入れ、ビワイチ(琵琶湖一周)に挑戦してきました。
 というのも30年来の友人がいきなりロードバイクにハマってしまい、ビンディングシューズにカーボンフレーム、手組みのホイールを装着するほどのめり込み、一緒に走ると、ノーマル自転車だとあまりに過酷なトレーニングになってしまい、かといって、人生初の100kgの大台に届きそうな自分の体を見て、不参加にする訳にもいかず、やむなくお金で解決という流れになりました。

 このように、自分に合わせてカスタマイズが可能ということも自転車の魅力でもあります。

しまなみ海道(広島県・愛媛県)
小豆島(香川県)       
琵琶湖(滋賀県)       
 置き場所に困らず、小回りも利くので、新しくできたお店や観光地にも寄りやすいです。
 皆さんも、たまには自転車で遠出してみてはいかがしょうか?