トピックス
 
技術分野に新しいページを掲載しましたのでご紹介します。
ぜひ、ご覧ください。
1. 構造・流体解析
設計自動化ツールについて
これまで設計初期段階へ開発資源を集中させるフロントローディングによるモノ作りの推進により、設計開発の効率化、すなわち、開発コスト削減および期間短縮が図られてきました。設計初期段階では現物がないため、コンピュータを活用した設計開発(CAE:Computer Aided Engineering)が中心となります。 
将来さらに効率化を進めるためには、フロントローディングの中核を担うCAEプロセスの効率化が必須となります。CAEプロセスの課題として、下記が挙げられます。
(a)各種ソフトウェアの習得に時間がかかること
(b)作業者により品質がばらつくこと
(c)作業時間が多くかかること
これらの課題に対する解決策がCAEプロセスを標準化し自動化することです。
以下では、設計自動化ツールの事例を幾つかご紹介します。
CAEの効率化によるフロントローディング開発の変革
(1) 解析業務の自動化
CAEプロセスを標準化し、それらを自動化することにより、設計の品質・効率を向上させます。
具体例として、ギア振動解析の自動化をご紹介します。
(2) 解析プリ処理の自動化
解析プリ(前処理)ソフト作業の効率化例として、シェル要素モデル作成で工数がかかる板厚中心面の作成・設定の自動化についてご紹介します。
(3) 解析ポスト処理の自動化
解析ポスト(後処理)ソフト作業の効率化例として、固有振動解析結果処理で工数のかかる振動モード抽出の自動化についてご紹介します。
(4) レガシーシステムの移植
現在でも有用であるが時代遅れのシステムで運用されているレガシーシステムが時々見られます。このようなレガシーシステムを現在のパソコン環境に合わせて、使い易く再構成することができます。
このような事例として、構造物耐震設計システムSEISMITの再構成をご紹介します。
最新の構造解析技術について
(1) コンクリート壁へのトラック衝突解析
衝突による破壊現象のシミュレーションの事例は多くなってきていますが、特に複合材料であるコンクリート部材では、材料の破壊特性の設定に知見が必要です。
ここでは、トラックがコンクリート壁に衝突する現象のシミュレーション事例をご紹介します。
(2) 固有ひずみ法による溶接変形シミュレーション
構造物の溶接時に生じる残留変形を、溶接部近傍に固有ひずみを与えることにより簡易に求める溶接変形シミュレーションについてご紹介します。
公的機関の強度認定サポート
高層建造物や圧力容器など一部の製品では公的機関による審査を受け各種規格に基づく安全性の認証取得を必要とする場合があります。当社では、これらの認証取得にあたって、構造解析から規格に基づく評価までのサポートを行っています。
ここではその事例をご紹介します。
2. 化学
X線回折による配向評価
金属材料は結晶の向きが特定の方向に揃う性質があり、これが配向と呼ばれ、強度などの機械的性質に影響を与えます。X線回折(XRD)は配向の評価に有効な方法で、今回は極点測定による評価についてご紹介します。

Webマガジン55号「X線回折装置のご紹介」についての記事はこちら

X線光電子分光分析によるステンレス鋼の不動態皮膜分析
ステンレス鋼は耐食性に優れることが知られていますが、それは表面に不動態皮膜と呼ばれるクロムの酸化膜があるからです。
その不動態皮膜の厚さやクロムの濃度をX線光電子分光分析(XPS)で分析した例をご紹介します。
(2021/1)